おはようございます。となりの布団で寝ていたお兄ちゃんは暗いうちにゴソゴソして出発していきました。昨日はぼんやりした朝日だったけれど、今日はどうでしょう。外にでると小屋前のベランダにはご来光待ちの日本人がたくさん。私も含めてどうして日本人はご来光にテンションが上がるのか。いや、言い方を変えよう、どうして欧米人はご来光に興味がないのか。
⏰ 歩行時間:約8時間
⏰ 7:25 シェーンビール小屋(2694m)🚻 ~ 10:45-55 フーリ駅(1867m)🚻 ~ RW ~ 11:00 ツェルマット(1620m)🚻 ~ 13:05-10 フィンデルン ~ 14:00 ライゼー ~ 14:10-30 スネガ(2288m)🚻 ~ RW ~ 14:40-45 ブラウヘルト駅(2571m)🚻 ~ 16:25 フルアルプ小屋(2620m)🚻
💰 🚋ロープウェイ運賃 フーリ→ツェルマット CHF12(約¥1,320) スネガ→ブラウヘルト CHF16.50(約¥1,820) 🏠フルアルプ小屋1泊2食付 CHF83(約¥9,150)
5:45 だんだん赤くなってきました。これはモルゲンロートが見られるか?
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6:25 マッターホルン、ピンクに焼けませんでした。
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でも今日も天気はよさそう。
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7:00 朝食 テーブルの上にパンがあり、その他の飲み物やシリアルなどはカウンターに置いてあり各自とるスタイルです。小さなカウンターには絶えず列ができ時間がかかりそうです。パンとコーヒーだけいただきました。ツアー団体と一緒になると面倒なので急ぎます。
出発前に、ツアーメンバーのおじさんに撮っていただきました。作品名「氷河とトイレと私」 下に見える小屋はトイレです。ぼっとんで男女各1、便座は高くお尻が届かないので、少し大きめの石ころの上にのってしました。
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7:25 Schönbielhütte(シェーンビール小屋 2694m)出発 さようならシェーンビール小屋
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進行方向、今日はたくさん歩きます。
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登山道脇にはもちろんお花。アザミ?
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足取り軽く歩いていると、目の前をたわしのようなものが横切っていきました。
進むとまた茶色いのが横切っていきました。毛玉族です。
おぉ、これはマーモットですね!
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かわいい。。。のかな? 思っていたよりも大きい。渋谷にいるネズミを大きくしたような。。。せっかくでてきてくれたのにマーモットに失礼ですね。
かわいい~ということにしておこう。この後もぴょこぴょこ現れ、計11匹なり。ぷりぷりしているけれど、マーモットって食べられるのかなぁ。
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マーモット道の後は花道です。川の向こう、右に見える道は昨日歩いた自転車道です。
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「風の谷のナウシカ」の腐海に咲いてそうな花。
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本当にお花だらけ。
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まだまだ続く花道、しかも貸し切り状態。
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もたもたしていると、あのツアーの団体に追いつかれてしまう。私は荷物全部背負っていますが、彼らはツェルマットに大きな荷物を置き、身軽な状態で歩きにきているので機動力があります。ビンボー人とセレブな人たちの違いはここにもでるのか。。。地図を見る必要もなくガイドさんについていけばいいし、心配することはなにもありません。いいなぁ~ と思いましたが、私、それで満足できる?
花道を楽しみながら歩いていたら、滝の横にでました。滝の上を通ったようですが、川なんて渡ったっけ? 昨日は、滝のところがどうなっているかわからないから登山道を避けたのですが、通ったあともよくわかりません。
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だいぶ下ってきました。
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マッターホルンを見るとポツンと黄色いヘルンリ小屋が見えます(写真左)。
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昨日まごまごした自転車道と登山道の分岐にでました。ここからは昨日歩いた自転車道を戻りフーリを目指します。
三日月のようなマッターホルン。右上にはまだ月が残っています。
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下界が近づいてきました。
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トンネルを通るところも。
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あら? 見たような景色。。。と思ったらツムットでした。一昨日ツムットからフーリ方向に歩きフーリの手前からシュバルツゼーへと登っていきましたが、同じところを歩いています。
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フーリに近づくにつれステキなホテルやレストランが増えてきました。なぬ? これは。。。レストラン・マーモット! もしやマーモット料理が!
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調べてみたところ、自家農園のハーブや、この地域の肉や野菜を使っているとは記載がありましたが、マーモット肉については一言もありませんでした。さらに検索してみると、この広い世界ではマーモットの丸焼きを食べるところもあるようです、写真がありました。
10:45-55 Furi(フーリ駅 1867m) ここからはロープウェイでリッフェルベルグに行くこともできますが、そうすると明日・明後日のルートと重なってしまうので、一度ツェルマットにおります。フーリ→ツェルマットまでの片道切符 CHF12(約¥1,320) 売店にはマッターホルン印のグッズがいろいろと売っていますが、どれも高い! おみやげにこちら、クッキーの型を購入、1,000円強。
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明日行くゴルナーグラートでは、ケースには入っていませんがなんと半額ほどで販売していました。ぐやぢい~
また、フーリ駅にはハイキングコースの地図も無料で配布しています。これは主要な駅でもらえるようで、とてもよくできています。1日目に手に入れるべきでした。
ロープウェイでたったの5分でツェルマットの町へ。
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11:00 Zermatt(ツェルマット 1620m) 駅は、これからロープウェイでのぼる人で長い列ができていました。トイレなどすまして後半戦スタート!
駅の横に案内標識が。フィンデルン村経由でスネガを目指します。
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ツアーのみなさんはツェルマットからスネガまでケーブルカーで行くらしい。ツェルマット到着がお昼を過ぎていたら私もケーブルカーを使おうと思っていましたが、まだ11時すぎ、今日は歩くペースもよく調子がいい。ツムット村がかわいかったので、フィンデルン村も見てみたい、などの理由で歩くことにしました。
住宅地のすぐ裏からハイキングコースははじまります。
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んん、なんかおかしい、体と足がすっごく重い。。。午前中はあんなに快調だったのに。高尾山レベルの坂なのにとても辛く、普段着のおじいちゃんにも抜かれるありよう。私、いかにも「山登ります!」という恰好なのにはずかしい。。。
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そしておじいちゃんは見えなくなりました。
しばらく樹林帯です。喉がいつも以上に渇き、水が足りなくなるかもしれない、そこらへんに湧いている水をペットボトルへ。なんだか木のカスやら何やらペットボトルの中に浮いていますが、隠し味ということで。
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Findeln(フィンデルン村)
樹林帯を抜けた先に村が見えてきました。
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13:05-10 Findeln(フィンデルン村) 素朴でいい雰囲気のZmutt(ツムット)と違って、村の規模は小さいものの、ここフィンデルンはにぎやかな音楽が流れ、人は多く観光地でした。いや、ツムットもお昼になればにぎやかなのかもしれません。レストラン前の鉢植えにエーデルワイスが咲いていました。そういえば自然に生えているエーデルワイスは見ていません。
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水場がありました。誰も飲んでいないけれど、暑くて暑くてもう喉がカラカラ。飲んで飲んで顔を洗っていると、ワンちゃんもガブガブ。
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まわりの観光客たちも「fresh water from glacier!」と飲み始めました。お腹いたくなってもしらないよ。
フィンデルン村をあとにし、スネガを目指します。
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スネガの手前にはライゼーという湖だか池だかがあるはずです。
Sunnegga(スネガ)
見えてきましたが。。想像していたのと違います。
14:00 Leisee(ライゼー) なんだこれ、人が泳いでるし、ゴームボートや小さな筏のようなものも浮いているし、それに私が今まで歩いてきた道とは違って、かなりゴミが落ちています。「ポイ捨てはやめましょう」的な注意書きもあります。水面にマッターホルンが映って逆さマッターホルンになるようですが、こう人がばしゃばしゃしてたら映らなさそうです。
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近づくほどガッカリしそうなので、遠目で見て終了。
14:10-30 Sunnegga(スネガ 2288m) 観光客に人気の展望台の1つ。ちょっと雲がでてきてしまいました。
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ここのベンチに座ってお昼ごはんにしたかったけれど、あのカップルなかなかどかない。昨日のおばちゃんのようなずうずうしさが私にもあれば!
スネガの駅にはカフェもあり賑わっていましたが、私は近くのベンチで日本から持参したレトルトのお粥でお昼にしました。お腹が痛いわけではありません。
ここからフルアルプ小屋まで歩きたかったのですが、足が上がらずこのペースで歩いたら真っ暗になってしまうのは確実です。また、天気予報をチェックしていないのでわかりませんが、雲がでてきているので天気がくずれそうな予感がします。スネガからブラウヘルトまでロープウェイに乗ることにしました。
スネガの駅には、ロープウェイの切符売り場がなく、おりたところで支払うとのこと。また、ブラウヘルトより先のロートホルンまでロープウェイで行けばもっと楽になるのですが、運行していませんでした。
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ロープウェイの窓からは、歩くはずだったルートが見えます。スイスまできてダメ人間ぶりを発揮するとはね。途中でロープウェイが数分とまってしまいましたが、とまらなかったら5分ほどでブラウヘルトに到着でしょうか。
14:40-45 Blauherd(ブラウヘルト駅 2571m) 閑散としてちょっとさみしげ。スネガ→ブラウヘルト片道切符CFH16.50(約¥1,820) トイレなどマゴマゴして気を引き締めてスタート。
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歩いていると脇でなにやら茶色の動く物体が。。。でた! すかさずカメラを向けぱちり。
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カメラを向けたとき、写真中央の丸太をマーモットと勘違いしたようで。。。「ばーかーめー」と言っているようなマーモットの表情が小憎たらしい。
しかーし、私はヤツが巣穴に入っていくのを見逃しませんでした。穴の前でカメラをかまえて数分。。。
ふふふ、でてきました。
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「あれー、見つかっちゃった!」というこの表情、ぷぷぷ。マーモットに勝った!
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フルアルプ小屋が見えてきました。しかもあんなに下に。そう、私は道を間違えているのです。ブラウヘルトから下って湖を見ながらハイキングコースを歩く予定が、なんだか上を歩いてきてしまいました。戻るのもしんどいし、地図を見るとこのまま先に進めばフルアルプ小屋へおりる道があるようです。
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小雨が降ってきました。黄色のレインウェアの上着だけ着用。早く小屋に着かないと、気持ちだけ焦り足がついてゆきません。
遠くからカランカランという音と、ドドドドという地響きが。げげっ、なにあれ!ヤギが土埃あげて走ってくるんですけど!!
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道をあけようと私が右へよると、ヤギもその方向へ。私が左へよると、またヤギもその方向へ。なになに? 私めがけてるわけ? ヤギにもてたってしょうがないのに! ヤダーー!!
そしてヤギに囲まれる私。立派なツノもってるし、ヤギの目って怖いんですけど! 刺激しないようしばらく身動きせず様子を見ていました。少しすると草を食みはじめたりリラックスモード?になったようなので、そーっとそーっと離れます。
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「40代会社員女性、スイスでヤギに襲われ重傷」にならなくてよかった。
しばらくするとパトロール風のお兄さんが走ってきました。「左にいくと山に行ってしまうから、必ず右へ進んで。」はい、ご親切にどうも。「天気が悪くなるから急いだほうがいい」と何度も言うお兄さん。私、これでもすっごく急いで歩いているのですよ。
昨日のシェーンビール小屋手前では「あんなに上にあるの!」とぶちぶち言い、今日は「まだあんなに下にあるの!」と文句を言う私。あと30分くらいかなぁ。
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雨もやみ、ゴールも見えてきたので花を見る余裕がでてきました。
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あともうちょっと!
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16:25 フルアルプ小屋(2620m)到着 バテるし、道は間違えるし、雨は降ってくるし、ヤギには囲まれるしで、よろよろの私を出迎えてくれたのは、ツムットでお会いしたステキなご夫婦の旦那さんでした。
Fluhalp(フルアルプ小屋)
テラスではドリンク片手にくつろいでいる人たち。私もはやくくつろぎたい!
チェックイン後、相部屋へ。タコ部屋とは思えないほどオシャレ。
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私は窓側のベッドを陣取りました。
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ベッドに横になると、こんな景色が。寝ながら山を見て、なんたる静けさよ。。。最高。
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あとから陽気なグループが来ましたが、それでもベッド半分は空いていました。
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落ち着いたところでテラスへ。
このボード以外にもメニューはいろいろあります。それにしても魚料理高い! CHF38って約¥4,200!!
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メニューボードにあるアイスコーヒーを贅沢にも注文。約¥1,000-のアイスコーヒーはこちら。
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これは私がかきまわしたのではなく、最初からこれです。厨房の入り口でつくるのをじっと見ていたら、エスプレッソ2杯にアイスをどぼんと入れ、ミキサーでかきまぜていました。ほとんどシェイクです。アイスコーヒーとしては高いのですが、内容を考えるとまぁそれなりのお値段かな、と。
18:00 夕食 お待ちかねのディナーです。食堂というよりレストランという雰囲気。ステキなのにカメラに撮るのを忘れました。ツアー団体は17:30からでした。これは席が足りないのではなく、たぶん料理を一度にだせないからだと思います。
私は3人席で、ラッキーなことにあのご夫婦と一緒でした。まずはかんぱーい! カメラが酔っぱらっているのかピントあっていませんが、ラドラー(レモン風味のビール)CHF5.50(約¥610)です。
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なんのポタージュなんだろう? ジャガイモと何かのようです。とってもおいしい!
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山小屋で生野菜はうれしい。
メインはこちら、チキンとパスタ。少なく見えますが、こってりしていて食べごたえあります。食事がおいしいことで知られる宿の夕食、当然おいしい。この他にパンもありました。そしてこのお皿といったら! この宿オリジナルのお皿、さらにおいしくなっちゃう。
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デザートはフルーツポンチ。しっかりコース料理でした。
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料理だけではなく、会話も楽しかった! ご夫婦はサンモリッツからツェルマット、このあとはサースフェーでハイキングを楽しむ予定でなんとトータル2週間近く滞在するとのこと。なんともうらやましい! しかもご夫婦でというのがいいですねぇ。ニュージーランドでのハイキングの話もおもしろかった。狭いのが辛いからとビジネスクラスで飛び、だけどツェルマットの町ではユースホステルに泊まったという。。メリハリで大事ですよね。私もスイスに来てはいるけれど、日本では納豆かもやしの生活です。
昨日私がヘルンリ小屋から下りる時にこのご夫婦はヘルンリ小屋に登っていきお昼をそこで食べたそう。そこで、背中に漢字がたくさん書いてある水色のTシャツを着た日本人がテラスのテーブルにクライミングの道具を並べて片づけていたのを見たんですって。あの三重総体Tシャツのおじさまね! きっとマッターホルンに登頂して早々と下りてきたに違いありません。さすが~ 「もう一人日本人のおじさんいませんでした? ちょっと歳いってるかんじの」 見なかったそうです。おじちゃん。。。出発からもたもたしていたからなぁ
さて、寝る支度です。ここはヘルンリ小屋同様、山小屋なのにシャワーがあるんです。誰かの忘れ物かボディソープが置いてありましたが、石鹸使っていいのかな? よくわからず、また明日はしっかりシャワーが浴びれるので、今日はさっと流す程度にします。コイン式で2分100円強から。ケチな私は2分コースで。
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こちらはトイレ。ほぼ下界と一緒です。
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夕方に2杯もエスプレッソを飲んだから眠れないかも。。。と思いながら一瞬で眠ることができました。
zzz
zzz
なんだか瞼の向こうがとってもまぶしい、と思って目を開けると、窓の外は稲光でピカピカ光っています。雷鳴はなく雨も降っていませんが、怖いくらい光っています。隣のおっさんの高いびきにちょっと癒されます。相部屋でよかった。
1泊2食付 CHF83(約¥9,150) 宿泊税は込み
夕食 18:00 朝食 7:00
トイレ 下界と同じ水洗
消灯 ?
水 テラスの横に飲み物を冷やすための大きな入れ物があり、そこに水が流しっぱなしになっていたのでその水を汲みました。
携帯つながります
5日目へつづく
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