山小屋好きの私ですが、その中でも特に温泉付きの山小屋は非常に魅力的です。しかもそんな温泉で一人しんみり浸かりたい、これが今回のテーマです。紅葉のシーズンの土日に行ったら、きっとお風呂はイモ洗い状態に違いありません。有給を使って日曜日月曜日に行くことにしました。
8:35 JR青梅線奥多摩駅 丹波行きバス発車 奥多摩湖に向かう多くの観光客のため増発便がでていました。バスの中でも、どのバス停で降りようか迷う私。お祭りバス停から三条の湯をめざすとラクでお昼前には着いてゆっくりできます。親川バス停からですと少し遠回りになりますが、メルカリで購入したガイドブックには「紅葉がキレイ」と記載があります。小屋でゴロゴロ至福の時を選ぶより、紅葉の写真を撮ったほうがブログにはいいでしょう。
途中、奥多摩湖周辺は紅葉がキレイでした。山はもう終わりかけているかもしれません。
鴨沢バス停には、もうお帰りの方たちが! お正月に境内走るイベントがありますが、福男はだれ?
9:20 親川バス停 登山口入り口は下りて道の反対側にあります。階段をあがり、個人宅の敷地ではないかというところを通っていきます。
丹波天平方面へと向かいます。天平は「てんぴょう」ではなく、「でんでいろ」と読みます。もちろん私は読めず、下山後に知りました。
廃墟が数軒ありました。
お隣山は優しい色にいろづいています。お隣から見たら私のいるところもこんなんかしら。
本日の核心部の広場。ここ、道や踏み跡がなく進行方向がとてもわかりにくいです。さまよった挙句にやっとみつけた「←丹波天平」の標識は、登ってきた方向からは木の反対側についているのですぐには見つけることができません。しかもこの矢印の先もだだっ広いのでわかりにくい状態は続きます。GPSを使いながら進み、目印のピンクのリボンを見つけた時はほっとしました。他の登山者もここで迷ったと言っていました。
松ぼっくりロード。立派な松ぼっくりがいっぱいです。メルカリで売れるかなーと思いましたが、山では写真以外とってはいけないんでしたっけ。金に目がくらんで悪質ゆる登山者になるところでした、あぶないあぶない。
登山道がオレンジに包まれてきました。
11:35 丹波天平
天平、文字通り天上の平たい場所です。贅沢にも貸し切りです。
ここからしばらくオレンジの中を通ります。
12:20-25 サオラ峠 ここで2グループが昼食をとっていました。私もお雑煮にしようかなと思いましたが、軽く行動食だけにしました。ここでゆっくりするとお風呂が混んでしまうかもしれません。
まだオレンジロードは続きます。
苔の緑も鮮やかです。
控えめな案内板
橋を渡るところもあります。
サオラ峠からずいぶん歩きましたがまだでしょうか? お腹が空いてきてしまいました。
ようやくピークの三条の湯です。
三条の湯
14:15 三条の湯到着 まずは受付。JRO(日本山岳救助機構)カードの提示で宿泊料金から500円引いてもらえます。JROカードでの割引ははじめてです。カウンター下のクマの置物にビックリしている人、数名。
もちろん手ぬぐいを購入しました。シカ肉の薫製、買い忘れました。
個室もありますが、私は大部屋です。男女関係なく奥からつめていきます。壁側と窓側でわけてくれたらいいんですけどね、まぁ山小屋ですし。昨日はぎゅうぎゅう詰めだったそうです。出入り口付近(写真左奥)に薪ストーブがあります。
とりあえずお風呂、、ではなく腹ごしらえ。この時間にがっつり食事をしたら夕食が入らないので、おやつにしました。コーヒープレートがかわいいコーヒー¥500- この黄色のあやしい物体はバナナです。バターで焼いてシナモンをふりかけました。疲れた体にバナナの甘さがしみていき、またコーヒーにもあいます。が、見えるでしょうか? バナナの下が真っ黒こげです! うっかりしていました、とほほ。
そしていよいよお風呂です。このために登ってきました。こちらは女風呂です。
フタを開けて、かけ湯。もちろん石鹸は使えず浸かるだけです。硫黄冷鉱泉で、よく嗅ぐとほんのり硫黄のにおいがします。源泉は冷たいので薪で沸かしています。いい湯加減です。窓の外には紅葉が見られます。いやー最高! 長湯していたらぬるくなってきました。熱くするスイッチがあるのですが、その前になんだか熱くなってきました。窓からは薪を燃やす臭いがします。沸かしてくれているんだー 薪で沸かしたお湯はやわらかいといいますが、鈍感な私にはわかりません。でも心もあったかくなります。
入浴後は大部屋のベランダで贅沢タイム。いつものさけるチーズではなく、今日は高級チーズです。
寒くなってきたので中に入り、布団の上で小説を読みながらゴロゴロ。ゴロゴロしていると小屋番さんが夕食に呼びにきてくれました。
17:45 夕食ハムの上にちょこんとのっている茶色のものが鹿のお肉です。キノコはどこどこで採れたものなど小屋番さんがいろいろ説明してくれていたのですが、飲んだら忘れてしまいました。どれもおいしいのですが、特にご飯がおいしい! 外にあるお釜で炊いたご飯です。薪で沸かしたお風呂にお釜と薪で炊いたご飯。丁寧っていいなー(それに比べて私の下界の生活は。。。)
食後はそのままテーブルで山のおしゃべり。ステキなご夫婦がボトルワインを買い、少しいただきました。
おしゃべりがひと段落つき解散。私はそのまま食堂で、おいてある山雑誌を読んでいました。おじさんがたてかけてある筒を見て「これ何?」というので、小屋番の山ちゃんさんがその「これ何?」を実際に吹いて見せてくれました。オーストラリアの楽器でディジュリドゥというそうです。どう表現したらいいのか、低音でぼぅぼぅという音色です。口は金管楽器のマウスピースのように唇を押し当ててます。日本の山奥で、オーストラリアの文化にふれるとは。
もう一度お風呂へ。また貸し切りです。今日は人が、特に女子が少ないようです。
外のお釜。夕食のご飯はここで炊かれ。その後はお湯が沸いていつでも自由いただけます。
21:00 就寝 大部屋の薪ストーブは一晩中ついていたようです。私はストーブから一番遠い壁側でしたが、あたたかくぐっすり眠ることができました。
一泊2食付き:¥8,200-
夕食:17:45 朝食5:30
入浴:20:30まで この日は男女別でしたが、日によっては一つのお風呂を男女時間でわけるようです。
消灯:21:00
トイレ:洋式水洗 紙は備え付けの箱へ 水は茶色い水です
携帯電話:通じません 充電は食堂でできます。